【資産運用】債券とは。大まかに説明。【証券会社裏話あり】

【資産形成】債券とは。大まかに説明。【証券会社裏話あり】

こんにちは、こつこつbです。

本記事では、債券について説明します。

猫男爵
この記事は、「債券ってなんだろう、どういう時に買えばいいのかな、仕組みが知りたいな」こういう方向けの記事にゃ!

この記事を読むことで、債券について概要を掴めるとともに、債券の活用の仕方がわかります。

私は元証券マンで、法人様などから大きな資金を預けていただく際には基本的に債券を活用していました。

個人投資家の方でも、債券の活用方法を知ることで資産を増やす選択肢が増えます。是非参考にしてください。

債券とは

債券とは、国や地方公共団体、企業などの発行体が投資家から資金を借りるために発行するものです。

債券には基本となる3要素があり、重要なのは期間と利率(金利)と発行体(格付け)です。

債券は定期預金のように満期日が決まっており、満期(償還日という)を迎えたら額面金額が投資家に返還されます。

そして、お金を預けている期間は定期的に金利を受け取ることが出来るため、基本的には安全性、安定性の高いものだと言えます。

金額:100万円
期間:10年

利率:年利1.0%(年2回払)
発行体:〇〇社(格付け:A)

上記の内容であれば、まず100万円を10年間預ける契約です。

そして、預けている間は〇〇社から100万円×1%の1万円を毎年利息として受け取ることが出来ます。(税考慮なし)

ちなみに、年2回払いなので半年に一度、1%の半分の0.5%、つまり5,000円を受け取ることになります。

主なリスクとしては、発行体の〇〇社が10年間倒産せずに事業を継続していけるかという点で、それを判断する一つの指標が格付けです。

この債券は何事もなければ10年間、毎年1万円の利息を受け取れるのでトータルで10万円の利益を出せます。

繰り返しになりますが、重要なのは、期間、利率(金利)、発行体(格付け)です。

期間

期間が長いほど不確定要素が増えるため、利率(金利)が高く設定されることが多いです。

半年なのか5年なのか30年なのか、期間が長いほど発行体の倒産リスクなどは大きくなります。

利率(金利)

金利が高いものにはそれなりの理由があります。

期間が長い、発行体の信用度が低い、複数のリスク要因があるなどが挙げられます。

発行体(格付け)

発行体とは、債券を発行するのはどこなのかということです。

国や企業など、たくさんの発行体があります。

その発行体の安全性を表す一つの指標が格付けになります。

代表的な格付け会社として、S&Pやムーディーズ、R&I(格付投資情報センター)やJCR(日本格付研究所)などがあります。

格付け会社ごとに、格付けの表記の仕方は異なりますが、格付けが高いほど安全性が高いと言えます。

格付けが高いほど安全性が高いと評価され、金利は低くなる。

一つ注意しないといけないのは、格付け会社の出している格付けが絶対に正しいわけではないということです。

リーマンショック(サブプライムローン問題)が起きた時に、信用格付けの内容が問題視されたこともあります。さらに、企業が粉飾決算などをしている場合には格付けと実態がかけ離れていることもあります。あくまで一つの目安とお考えください。

基本的に、投資適格格付けはBBB(トリプルビー)以上になります。

BB(ダブルビー)以下は投機的格付けと言われ、発行体の危険度が高まります。

安全性を高めたければ、格付けの高い債券を持つ。利率が高いものが良ければ、格付けの低いものから探す。

発行体の信用度が高い(格付けが高い)=金利が低い

発行体の信用度が低い(格付けが低い)=金利が高い

ざっくりこの理解で大丈夫です。

発行体の倒産などによる元本毀損リスクにも注意しましょう。

債券の種類

債券には種類がたくさんあります。

・国債
・地方債
・事業債(社債)
・仕組み債
・外債

ほとんどの場合、前述した期間、利率、発行体(格付け)を確認することで自分に適したものかを判断可能です。

仕組み債と外債に関してだけ少し解説します。というのも、仕組み債、外債の括りだけでもたくさんの種類があるため概要だけでもお伝えした方がいいと思ったからです。

仕組み債

仕組み債はその名の通り、債券に何かしらの仕組みがついているものです。

一定条件下では、金利が3%だがその条件を外れると0.1%の金利になることなどがあります。

(例:日経平均株価が現状から20%下落しなければ3%の金利、それ以上下落した場合は0.1%の金利。)

様々な仕組み(条件)の債券が発行可能です。

3,000万円以上の資金をお持ちの方は、対面型の証券会社で仕組み債について質問してもいいかもしれません。

仕組み債に関しては、ネット証券よりも対面型の証券会社の方がまだ優位にあると思います。

年利10%オーバーの債券も組成できるはずですが、その分リスクもあるはずなので話をよく聞いて判断してください。

外債

外債とは、ざっくりお伝えすると外貨建ての債券や外国法人の発行する債券のことを指します。

米ドル、豪ドル、ユーロ、トルコリラなど外貨にも多くの種類があります。

債券に記載されている金利とは別に、為替の変動リスクも生じます。

高金利でも、為替の変動で結果マイナスになることもよくありますし、逆に大きくプラスになることもあります。

為替

債券購入時より円安=金利収入と為替利益(利益二重取り)

債券購入時より円高=金利収入と為替損失(為替損失の大きさによってはマイナスも有)

忘れてはならないのが、外国通貨建ての債券を購入する際には為替取引に手数料がかかることです。(往復かかるのがほとんど)

円をドルにする:1ドル100円の時点で為替手数料1円の場合、1ドル手に入れるのに101円かかる。

ドルを円にする:1ドル100円の時点で為替手数料1円の場合、1ドルは99円になる。

この為替手数料は、通貨や金融機関ごとに異なります。

外債取引では、非常に大切な部分で損益に直結するので理解するようにしてください。

債券の特徴

債券の特徴は以下の通りです。

・株などに比べると非常に安定的な資産。
・大きな資金の運用に向いている。
・管理に手間がかからない。(基本放置で大丈夫)
・数年、数十年単位での運用に適している。
・途中売却可能。(債券価格の上下あり)
・意外と自由度が高い。

資産家や経営者、法人のお客様は大きな変動を好まないことが多く、債券を活用されることが多いです。

債券の特徴を理解し、自分に適しているか判断してください。

個人的には、5,000万円以上の資産を運用するつもりであれば債券と不動産の勉強は必須です。

不動産について知りたい方はこちらをご覧ください。

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新発債と既発債

新発債

新規で発行される債券は、ほとんどの場合で期間と利率が固定されており非常にわかりやすい商品となっています。

はじめて債券について勉強する場合は、新発債から取り組まれることをおすすめします。

基本的に新発債は、額面金額100円に対し100円で発行されることが一般的です。

単価100円=パー(ほとんどの新発債)
単価100円より上=オーバーパー(既発債)
単価100円より下=アンダーパー(既発債)

既発債

債券は発行された後、売買することが可能です。

その売買する市場のことをセカンダリーマーケットと呼びます。

新発債として、100円でスタートした単価が105円や110円になったり95円や90円となることもあります。

この債券価格の変動要因には、発行体の信用度や市中金利の変動があります。

価格下落=市中金利上昇、業績低迷、格付け引き下げ、問題発覚など

価格上昇=市中金利下落、デフレなど

債券が発行された後、債券価格は変動しますが最終的に満期日(償還日)には元本が返ってきます。

(額面100円で発行されたものが50円まで値下がりしていた場合でも、満期まで保有していたら100円で帰ってくる。)

不祥事などが起きた企業の債券価格は下落することが多いです。

下落している債券を購入し、満期まで保有することで大きくリターンを得ることも可能です。

倒産したら元本が戻らないリスクもありますが、既発債はとても面白いです。

証券会社裏話

債券にも人気、不人気があります。

個人のお客様は期間の長い債券をあまり好まれません。

正直な話、事業債(社債)10年オーバー低利率の債券は販売がものすごく大変です。

債券は基本的に一度保有したら満期まで保有することを前提としています。

10年オーバーで0.1%程度の金利の債券を喜んで購入するお客様は少ないです。

そんな不人気の債券に限って資金調達額が大きいことがよくあるのですが、販売するのは至難の業です。

とはいえ、販売を任されている以上「売れませんでした」では済まされません。

普段連絡がつかないお客様や、変動をあまり好まれないお客様に必死に提案して回ります。

一定のニーズはあるため、必死に多くのお客様に提案することでなんとか売り切ります。

締め切り直前のキャンセルと連続して不人気債券が来るとまさに地獄です。

まとめ

債券運用はとても自由度が高いです。

ただし、少額投資だとリターンも小さいです。

本業や副業、株式などで3,000万円程度の資産を築けば債券運用のメリットが増えてくると思います。

何度も繰り返しますが、重要なのは期間、利率(金利)、発行体(格付け)です。

資産形成、資産運用を検討する際は、債券についても調べていただければと思います。

 

株や債券、不動産、投資信託、金、美術品など多くの中から自分に適したものを選択していただけると幸いです。

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