ダイヤモンドの4Cって何?裸石(ルース)の価値を示す品質基準!

こんにちは、こつこつbです。

 

美しい輝きを放つダイヤモンド。

その価値は「4C」という4つのCで決められています。

ダイヤモンドの価値を知るためにはこの「4C」、

・Carat(カラット):重さ
Color(カラー):色
・Cut(カット):輝き、形状
・Clarity(クラリティ):透明度

について理解しておくことが大切です。

ダイヤモンドの真の価値を知るために、4Cについて理解を深めていきましょう。

 

ダイヤの価値は裸石(ルース)で決まる!

ダイヤモンドの裸石(ルース)とは、採掘された原石をカットし研磨されたものをいいます。

 

ダイヤモンドは、原石から加工されて裸石(ルース)となった後はほとんど加工されることはなく、指輪やペンダントなどの宝飾品と姿を変えても裸石(ルース)自体の価値は変わりません。

 

また、ダイヤモンドはあらゆる鉱物の中で最高の剛性(物体の伸びや縮み・変形のしにくさ)をもっており、価値が年数と共に減っていくことはほぼありません。

宝石の硬さを示す基準にモース硬度というものがあります。

動画を参考にしてください。

 

 

このような性質はゴールドや土地などの資産と類似しており、実際にダイヤモンドは会計上、価値が劣化しない「投資等資産」に計上されています

 

ダイヤモンドの価値を示す「4C」とは

ダイヤモンドの品質を示す基準として「4C」というものがありますが、何を表しているものなのでしょうか?

 

4Cとは次の4つの要素の頭文字をとったものです。

・Carat(カラット):重量

・Color(カラー):色

・Cut(カット):輝き

・Clarity(クラリティ):透明度

 

ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドと、その 4C(カラー、カット、クラリティ、カラット重量)を図式的に記したもの。

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これら4つの要素のそれぞれのグレードが上がるほどダイヤモンド自体の価値も高くなり、価格が変わっていきます。

ダイヤモンドを選ぶ際には4Cのグレードを知ることが非常に大切です。

 

 

次に、4つのCについて一つずつ解説していきます。

カラット(重量)

カラットは、ダイヤモンドなど宝石の重さを測る単位のことで、正式には「メートルカラット(※)」といいます。

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よく、カラットというとダイヤモンドの大きさを表していると勘違いされることがありますが、実際は重さを表しています

 

1.0ct(カラット)=0.20g と定められています。

ダイヤモンド原石の多くは1カラット以下なので、大きな原石は希少価値があり高額になります。

そのため、同じ1カラットのダイヤモンドでも、1つで1カラットのダイヤモンドと複数個を合わせて1カラットになるダイヤモンドでは、価格は数倍も異なるのです。

 

※カラットは1906年にメートル法に取り入れられ、それまで使用されていたカラットと区別するため正式にはメートルカラットといわれます。

 

カラー

日頃目にするダイヤモンドは透明なものが多いですが、実はダイヤモンドには薄く色がついているものが多く見られます。

完全な無色透明なものは科学的な不純物もないため最も価値が高いです。

 

ダイヤモンドのカラーによって希少価値は次のように変化します。

希少価値 カラー
D E F 完全な無色透明
G H I J 無色
K L M わずかな黄色味
N~Z 薄い黄色~黄色

 

希少価値が最も高いDランクのダイヤモンドは「Dカラーダイヤモンド」と呼ばれており、婚約指輪などに良く利用されます。

 

 

ダイヤモンドの色は、最も評価の高い「完全な無色透明」から「無色」→「わずかな黄色味」→「薄い黄色」→「黄色」と色がはっきりわかりやすくなるほど希少価値が低くなります。

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ただし、上表のZを超えるような色味がはっきり出ているダイヤモンドは、逆にファンシーカラーとして希少性があり人気もあります

特に希少性の高いファンシーカラーとしては、グリーン、ピンク、ブルー、レッドなどがあります。

 

カット

ダイヤモンドにとってカット(プロポーション)は、美しい輝きを存分に発揮するために重要な要素のひとつです。

4Cのカラットやカラーはダイヤモンド原石自体の価値ですが、カットは職人の腕ひとつでその価値が決まる点においてほかのCとは異なります。

職人のカット技術の良し悪しによって価値も変わってくるのです。

 

ダイヤモンドを58面にカットしたものを「ラウンドブリリアントカット」といい、ダイヤモンドが最高に美しく輝く最も理想的なカットとされています。

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カットの評価はダイヤモンドのプロポーションやシンメトリー(対称性)、ポリッシュ(研磨)などの要素で決まり、これらが優れているほどダイヤモンドの輝きが美しくなります。

 

 

なお、ダイヤモンドのカットによるグレードは次のように決められています。

グレード
Excellent 最上級
Very Good 理想的
Good 良好
Fair やや劣る
Poor 劣る

 

ダイヤモンドのプロポーションやシンメトリー、ポリッシュ3つのすべてにおいてExcellentと評価されたものを「3EX(トリプルエクセレント)」といい、最も高い評価となります。

 

 

 

H&C(ハートアンドキューピッド)

ラウンドブリリアントカットの中で、一定以上の対称性を持つ高品質なダイヤモンドにはH&C(ハートアンドキューピッド)という特殊な模様が見られます。

ハート&キューピッドは、ダイヤモンドの対称性をはかるために1993年に開発された検査方法です。

 

専用のスコープでダイヤモンドを見ると、上部(正面)からは8本のキューピッドの矢の模様が、下部(裏面)からは8つのハートの模様が現れるという、幻想的でロマンティックな輝きとなっています。

 

クラリティ

クラリティとは、ダイヤモンドの透明度を表す基準で、内包物 (インクルージョン)とキズ (ブレミッシュ)の相対的な少なさを表します。

内包物やキズ、欠けの場所や大きさなどを鑑定し透明度が高いほど高い評価が得られます。

 

クラリティ(Clarity) 備考
FL(フローレス) 内外部無欠点(10倍に拡大して無傷)
IF(インターナリーフローレス) 内部無欠点(10倍に拡大して表面に微小な欠点)
VVS(ベリーベリースライトリーインクルーデッド) 1,2 ごくごくわずかな内包物(10倍に拡大して発見が難しい欠点)
VS(ベリースライトリーインクルーデッド) 1,2 ごくわずかな内包物(10倍に拡大して発見が多少難しい欠点)
SI(スライトリーインクルーデッド) 1,2 わずかな内包物(10倍に拡大して簡単に発見できるが肉眼では難しい)
I(インクルーデッド) 1,2,3 欠陥(肉眼で簡単に発見できる)

 

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FLのルースなどは一般的な宝石店ではあまり目にすることがないくらい希少ですよ

 

なお、内包物 (インクルージョン)とは、ダイヤモンドが形成されるときに他の鉱石の結晶などの異物が混ざってしまったり、裂け目などで結晶が歪んでしまったりしたときに生じます。

内包物 (インクルージョン)ができた場所によってはダイヤモンドの光に大きな影響が出ることがあります。

また、キズ(ブレミッシュ)とは、ダイヤモンドの表面についた擦りキズや欠けのことをいいます。

 

国際的な鑑定機関GIA

ダイヤモンドの国際的な鑑定機関として「GIA (Gemological Institute of America)  米国宝石学会」があります。

GIAは世界中の宝飾店や宝石を取り扱っている専門家などから絶大な信用を得ており、GIAから発行された証明書は随一の証明書と認識されています

WEBサイトに多くの情報を掲載しているので是非参考にしてください。

ダイヤモンドの国際的な鑑定機関GIA

 

実際に、世界で極めて貴重な価値あるダイヤモンドのほとんどはGIAが審査しています。

GIAは独立した非営利団体なので第三者に影響されず、その鑑定力は世界基準として多くの専門家から尊重されています。

 

まとめ

ダイヤモンドの価値は「4C」で評価されます。

4CとはCarat(カラット)、Color(カラー)、Cut(カット)、Clarity(クラリティ)のことをいい、それぞれの評価が高いほどダイヤモンドとしての価値も高くなります。

ダイヤモンドの国際的な鑑定機関「GIA」は世界中の専門家から信頼をされており、希少性の高いダイヤモンドのほとんどにGIAの鑑定書が付いています。

ダイヤモンドの歴史や価値について知りたい方は以下の書籍を参考にしてください。

非常にわかりやすく読みやすい内容になっています。

今回は以上です。

ありがとうございました。

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