こんにちは、こつこつbです。
今回は、なかなか難しいテーマである不動産の減価償却についてお伝えします。
こんにちは、こつこつbです! この記事では不動産投資の仕組みやメリットデメリットについて解説していきます。 猫男爵 不動産投資を始めたいけど、不動産投資って何だか難しそう…と思っている人は是非読んでみてほしいに[…]
減価償却とは~減価償却の仕組み~
資産には2種類あります。
それは、
1.年数が経過することにより価値が目減りする資産
2.年数が経過しても価値が変わらない資産
建物のように、年数の経過と共に価値が目減りする資産を減価償却資産と呼びます。
減価償却資産は、確定申告に必要な決算書を作成する際に、経費として計上できます。
ただし、
建物を購入した年に一括で建物の代金を経費計上できるわけではありません。
建物が年々劣化して価値が下がっていくのと同様に、経費としても建物の耐用年数分に分けて少しずつ経費計上できるのです。
これが減価償却の仕組みであり、経費計上する際の勘定科目を減価償却費と呼びます。
減価償却費は、建物の法定耐用年数と償却率によって決まります。
また、新築物件と異なり、中古物件の法定耐用年数は丸まる使えるわけではないので注意が必要です
ちなみに、土地の購入代金は経費計上できません。
土地を購入しても、お金が土地に姿を変えただけという扱いになり、資産にあたるからです。
土地でも建物でも不動産を購入した年に経費として計上できるのは、登録免許税や不動産取得税、印紙税、登記する際に支払う司法書士への報酬などです。
建物構造の法定耐用年数と特徴
建物は減価償却ができます。
ただ建物の構造は様々で、耐用年数が短い建物もあれば耐用年数が長い建物もあります。
建物の構造ごとの法定耐用年数を以下にまとめました。
ご確認ください。
法定耐用年数
鉄骨(骨格材の厚み3ミリ以下)→19年
鉄骨(骨格材の厚み3ミリを超え4ミリ以下)→27年
鉄骨(骨格材の厚み4ミリ以上)→34年
鉄筋コンクリート(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)→47年
建物構造ごとの特徴
木造
・建築コストが安い。
・法定耐用年数が短いため償却率が高い(価格に対して毎年計上できる減価償却費の割合が高いということ。減価償却費が多ければ、その分利益が減り、節税効果が期待できる。)
・他の構造に比べ、火災や地震などの災害には弱い。
鉄骨
・建築コストが安め。木造<鉄骨<鉄骨鉄筋コンクリート造または鉄筋コンクリート造
・火災や地震などの災害にやや強い。木造<鉄骨<鉄骨鉄筋コンクリート造または鉄筋コンクリート造
・骨格材の厚みが重要。骨格材の厚みが厚いほど、建築コストは高く、災害に対して強い。
鉄筋コンクリート造(RC造)または鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
・建築コストが高い。解体費用も高い。
・火災や地震などの災害に強く、防音性も高い。
国税庁 令和3年分確定申告書等作成コーナー 耐用年数(建物/建物附属設備)
中古物件の法定耐用年数の計算方法
新築物件と中古物件の耐用年数は異なります。
そのため、中古物件には中古物件の法定耐用年数を計算する方法があります。
<法定耐用年数内の物件>
(法定耐用年数-経過年数)+(経過年数×0.2)
<法定耐用年数よりも経過した物件>
法定耐用年数×0.2(端数切捨て)
不動産の減価償却費の計算方法
不動産投資において認められている経費は、他の事業と比べて限られています。
少ない認められた経費の中で、減価償却費の存在は大きいです。
そこで、不動産の減価償却費の計算方法を確認しておきましょう。
繰り返しになりますが、不動産の減価償却費といっても、建物だけです。
土地は含まれません。
細かくいうと、
減価償却費として認められているのは、
・建物附属設備(電気設備、給排水設備、ガス設備、空調設備、エレベーターなどの昇降機設備、消火、排煙設備、火災報知器、格納式避難設備など)
・構築物(塀、門扉、舗装路面、立体駐車設備など)
定額法と定率法
減価償却費の計算方法には、定額法と定率法があります。
しかし、元々建物本体は定額法しか認められておらず、平成28年4月以降は建物附属設備、構築物についても定額法しか認められなくなりました。
結果、不動産の減価償却費の計算方法は定額法です。
定率法が認められるのは、平成28年3月以前に購入した不動産の建物附属設備、構築物に限られます。
年間の減価償却費=建物の取得金額×定額法償却率
*償却率は耐用年数により決まります。
<定率法>
(取得金額-前年までに減価償却した金額の合計)×定率法償却率
*償却率は耐用年数により決まりますが、不動産を取得した年月日により償却率が異なります
建物本体に建物附属設備や構築物を含める場合
1億円×0.022=220万円
建物本体と建物附属設備・構築物を分けた場合
8,000万円×0.022=176万円
2,000万円×0.059=118万円
合計294万円
上記のように、建物附属設備・構築物の法定耐用年数である17年までは、年間220万円と294万円となり、建物本体と建物附属設備・構築物を分けた方が、より多くの減価償却費を計上できます。
しかし、18年以降は年間220万円と176万円となり、建物本体に建物附属設備や構築物を含めた方が有利です。
47年間のトータルでは同額なのですが、初めの17年間により多くの減価償却費を計上するか否かという違いがあります。
建物本体と建物附属設備・構築物を含めるか、分けるかは、不動産投資の目的や投資期間などに合わせて決めましょう!
まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございます!
いかがでしたでしょうか。
かなり頭を使ったと思います。
とりあえず覚えていただきたいのは、
・構造によって法定耐用年数が異なりそれぞれ特徴がある!
・定額法を上手に使って経費計上!(節税になる)
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